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【第三十四話-疑心-】

破戒僧      「まってくれ。まだ質問がある」
白装束の長   「なんだ」
尻子        (こいつ・・・完全にヤル気だ・・・)
破戒僧      「1番目の奴が誰も数さない選択をするとする。でも2番目の奴がその1番目の奴を数す事は可能なんだよな・・・?」
白装束の長   「可能だ。だから1番に選ばれて確実に生き延びれるというわけではない。」
破戒僧      「選択権利が終わった人間は、二度と選択権利は無いんだよな?」
白装束の長   「もちろんだ。選択権が終わった者も再び儀式が終わるまでは手足をしばる、ただ、目隠しは全員外す」
白装束A      「ただし、選択権は全ての者に与える。仮に誰かを数しても全員が終わるまでは終了しない」

破戒僧      「了解」
白装束A     「時間だ」


白装束の集団は全員を取り囲むように、松明の火をかかげ怪しげな呪文を一斉に唱えはじめた
そして全員、目隠しだけを外された

白装束C     「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
白装束B     「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
コヒ        (きもちわるいな・・・)
ザウ        (ゾクゾクするぜ・・・)
破戒僧      (頼む・・・頼む・・・)
しょぼちん    (ゴクリ・・・)
なっちゃん    (・・・・)
五百籏頭     (・・・死ぬのはあいつだけでいい)
阪田       (俺は・・・生き延びる)
尻子       (もうみんなでしので)

白装束の長   「・・・」
白装束の長   「そこの女、お前が一番だ」
白装束E     「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
白装束H     「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
なっちゃん    「私ですか・・・」
破戒僧      (ふう・・・)
コヒ        (ふう・・・)
五百籏頭     (ふう・・・)
しょぼちん    (ふう・・・)
ザウ        (なっちゃんか)
尻子        (・・・まさかなっちゃんはやらないだろ)


なっちゃんは全員の目をするどい目つきでゆっくりとみはじめた


なっちゃん    「私が1人を数せば・・・6人は助かるんですよね?」
白装束の長   「その通りだ。さあ選択せよ」
白装束A     「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
白装束I      「シンハイソカ・・・シンハイソカ・・・ゾココソカ・・・」
コヒ        (・・・まじか?)
しょぼちん    (ま・・・まさか僕じゃないですよね?)
なっちゃん    「決まりました。」

白装束の長   「では答えをきかせろ」
なっちゃん    「・・・私は誰も殺せません。選択権を譲ります」
ザウ        (・・・なっちゃん・・・泣)
尻子        (なっちゃん・・・最高だよきみ)
しょぼちん    (うう・・・なっちゃん・・・)
五百籏頭     (・・・天使だわ本当に)
コヒ        (いいこだなぁ・・・一緒に帰ろうなっちゃん)
阪田        (どこまでいい子なんだこのひとは・・・)
破戒僧      (・・・よし・・・次だ・・・来い・・・)

白装束の長   「では次の選択権を決める・・・。」
破戒僧      (ゴクリ・・・)
コヒ        (頼む・・・)

白装束の長   「そこのお前だ」