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【第二十話-盗賊-】

(破戒僧編)

破戒僧      (静かで仕事の残り作業に集中できるな・・・ここはこうで。うーん)

破戒僧は仕事の残り作業を寝室で手早くすました

破戒僧      (ふぅ~。ま、こんなもんだろ)
           (しっかし、昨日はハメられたわー。何か仕返しできんかな)
           (正直まだ何か仕込まれてそうで不安だわ)
           (車は本当に戻ってるんだろうな?念のため見にいこう)

破戒僧は用心深く車の停車位置まで探索しにいった

破戒僧      (あれ、意外と近いな。昨日は団体で暗かったし遠く感じたのか)
           (お、ちゃんとあるじゃんw ん・・・?もう一台停まっているが・・・村民の車か?
           (車は詳しくないけどあれはそこそこ高そうな車だな)
           (ん・・?)

破戒僧は何かの気配を感じハイエースの影に身を隠した

 

 

 

???      「また今年もこの一帯を調査っすか~?信広(のぶひろ)さん」
信広        「あたりめぇだろぉ?蒼繁(あおしげ)はやくこいよぉ」
蒼繁        「どうせここには何も無いっすよ」
信広        「ここら辺に間違いねぇんだよ。探してみねぇとわかんねぇだろ」
破戒僧      (何者だ?こいつら)
蒼繁        「つーかこのハイエースなんすかね?」
信広        「あぁ?レンタカーだろぉ。ライバルがいるんだよ。くっせーニオイがぷんぷんする。先こされるぞ」
蒼繁        「しかし本当にこんな山に財宝があるんすか?」
破戒僧      (国の人間か・・・?)
信広        「あったりめぇだろ。姫の涙が眠ってるんだよ。それダシにして超名人になんだよ」
蒼繁        「確かに有名人になれますけど・・・住民がうるさいっすよ」
信広        「住民だぁ?んなことしるかよぉ。おめぇ有名になりたくねぇのかよ?」
蒼繁        「そりゃなりたいっすけど」
信広        「有名になれりゃなんでもいーんだよ。最悪、手段選ばず聞き出してやるよ」
蒼繁        「さすがにそれは・・・有名になれればなんでもいいんすか?」
信広        「あったりめぇだろ?馬鹿いってんじゃないよ。もしかしてオメェびびってんのか?」
蒼繁        「い・・・いや・・・。でもその道まっすぐ行ったら村民にばれますよ。確か今日は祭りがあるらしいっす」
信広        「そんなんわかってんだよバキャァロウ。そっちの小道からじっくりせめんだよ」
蒼繁        「わ、わかりました」
破戒僧      (どうやら・・・ガラの悪いチンピラみたいだな)

信広        「ちょ!やめて!蜘蛛の巣!蜘蛛の巣!いやあ!」
青繁        (本当に大丈夫かこいつ・・・)

ガラの悪いチンピラらしき2人組は横の小道へと消えて行った

破戒僧      (これは報告しないとマズそうだな、一旦帰るか)
破戒僧は足早に村長の家へと向かった