【第二十六話-運命-】
(なっちゃん編)
~数時間前~
なっちゃん 「何をお手伝いすればよろしいですか?」
おばあちゃん 「ふぉふぉっふぉ。お祭りの料理を女達で作りましょう」
なっちゃん 「わかりましたw準備は女の仕事なんですか?」
おばあちゃん 「そうだよ。ただ力仕事は男達の仕事だけどね ハハハハハ」
なっちゃん 「この食材は全部この辺で採れたものなんですか?」
おばあちゃん 「もちろんそうだよ。米、魚、野菜全部自給自足じゃ」
なっちゃん 「凄いですね・・・街・・・遠いですもんね」
おばあちゃん 「おまえさんは料理が得意みたいだからね。是非手伝ってほしいんだよ」
なっちゃん 「もちろんですよw」
~なっちゃんは老婆達と料理をした~
2時間ほど手伝いをし、手が空いた頃だった
なっちゃん 「そういえばこの村の女性はおばあちゃん達だけなんですか?」
おばあちゃん 「子供が3人おっての、2人がまだ小さい女の子だよ」
なっちゃん 「そうなんですか?まだ見てませんね」
おばあちゃん 「あとで、連れてくるよ。女はお祭りの主役だからね」
なっちゃん 「女性が主役なんですか?ではおばあちゃんも?」
おばあちゃん 「いやいや私達はもうやらないよ。昔はしたけどな。今は果緒梨ちゃんや亜月ちゃんが演じるんじゃ」
なっちゃん 「演じるとは・・・?」
~おばあちゃんは、なっちゃんに那津神伝説の話しをした~
なっちゃん 「(那津神様・・・?)そんな悲しい事があったんですね・・・そういえばあの湖からは何かを感じました」
おばあちゃん 「そうだ!!せっかくきたんだし、おまえさんが主役を演じてみないかい?」
おばあちゃんB 「うむ、それはいい考えだね」
おばあちゃんC 「おまえさんなら美人だしきっと適役だよ!」
なっちゃん 「え・・・私ですか?」
おばあちゃん 「是非お願いしたいのう」
なっちゃん 「でも・・・恐縮ですが村は存続の危機にあるんですよね・・・?」
おばあちゃん 「ええ・・・まあな・・・。だからこそな。」
なっちゃん 「それなら村の人間である果緒梨ちゃんや亜月ちゃんでしたっけ?その子達の方がいいのでは」
おばあちゃん 「あの二人は何度もやったし、機会はいつでもあるからいいんだよ」
おばあちゃんD 「きっとあの二人も喜びますよ。あなたみたいな綺麗な方が演じたら」
なっちゃん 「でも・・・私、何をしたらいいのかさっぱり」
おばあちゃん 「なーに。別に難しい事はない。台の中で座って奉納行列、出陣式、宴会、神楽をした後、お払いをするだけじゃ」
おばあちゃんB 「皆にはナイショにして驚かそう。」
おばあちゃんE 「本当みんなはそういうのがすきだのう(笑)」
おばあちゃんC 「きっとびっくりするじゃろう、こんな綺麗な子が那津神を演じるんじゃ」
なっちゃん 「は・・・はあ・・・苦笑」
おばあちゃんE 「ごめんねぇ。急にいわれてもいやだよね。気にしないで」
おばあちゃん 「そうだな・・・無理いってごめんな。ちょっと舞い上がってしまった」
なっちゃん 「いえ・・・せっかくですし・・・私、やります」
おばあちゃんB 「ほ、ほんとうか?!」
おばあちゃんD 「おお・・・」
なっちゃん 「はい、何か運命的なものを感じましたし、光栄です」
おばあちゃんC 「そうかいそうかい、うれしいのう」
おばあちゃん 「そうと決まったらさっそく準備じゃ」
おばあちゃんE 「果緒梨ちゃんと亜月ちゃんをつれてこないとね」
おばあちゃんC 「あの二人はおまえさんの使いの役をやってもらうよ」
なっちゃん 「なにをするんですか?」
おばあちゃん 「おまえさんの横にずっとおるだけじゃ」
おばあちゃんB 「いつも嫌そうだったしのう」
なっちゃん 「そういえば料理は・・・?」
おばあちゃんC 「残りは私らがやっとくから、おまえさんはお粧ししておいで」
おばあちゃん 「ではいこうか、みんな残りは頼んだよ。おいで」
なっちゃん 「は、はい!ではのちほど!」
おばあちゃんD 「楽しみにしておるよ」
おばあちゃん 「村の男達にはなっちゃんは寝込んでるとでもいっといてくれな」
なっちゃん 「それはさすがに言いすぎでは・・・」
おばあちゃんD 「わかったよ。いいんじゃよ、大げさにしたほうが盛り上がる」
なっちゃん (この方達は本当にサプライズが好きな方ですね・・・w)
おばあちゃん 「じゃあいくよ、なっちゃん」
なっちゃん 「は、はい!」
~なっちゃんはおばあちゃんの家へと向かった~