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【第二十九話-奇跡-】

(なっちゃん編)

なっちゃん         「・・・」
おばあちゃん       「どうした?緊張してるか?」
なっちゃん        「はい・・・wさすがに緊張してきました」
おばあちゃんE     「お祭りなんだから気軽にやってくれていいよ」
果緒梨              「うんー」
おばあちゃん          「あ、そうだそうだ、ちょっとまっててね」
亜月                「??」
おばあちゃん          「これ首にかけなさい」
おばあちゃんE         「それは・・・なつかしいの」
なっちゃん            「なんですかこれ?」
おばあちゃん          「私達が若い頃つけてたやつじゃよ」
亜月                「ずるいー 私達それつけたことないじゃん!」
果緒梨              「亜月!うるさいよ!」
おばあちゃんE         「おまえらはまだ小さいだろ?もうちょっとしてからな」
なっちゃん             「ありがとうございます。この穴の空いたペンダントみたいなのはなんですか?
おばあちゃん          「それは古石を入れる穴だそうだが、私達が若い頃から、既に石はなくなってしまっていてな」
おばあちゃんE         「私らもどんな石かをみたことがないんだよ」
なっちゃん             「あ、そうだ。(なっちゃんはポーチから何かを取り出した)」
果緒梨               「なにそれー?」
おばあちゃん           「ん・・・なんだいそれ?」
なっちゃん        「昨日学校の裏の茂みに隠れた時に奥で光る石をみつけたので拾っちゃいましたw」
亜月            「え?光ってないよ?」
なっちゃん             「あれ・・・?本当だ・・・。おかしいなぁ昨日は光ってたのに」
果緒梨               「きっと夜になると光るんだよー」
おばあちゃんE          「でもね、その穴は形が複雑に出来ていての。そこらの石ころはハマラナイんだよ」
なっちゃん             「ちょっとはめてみてもいいですか?」
おばあちゃん           「無理じゃよ(笑)まぁやってみなさい」
おばあちゃんE          「私達が若い頃は誰がハマル石を最初に探せるかと、みんなで勝負したんだよ」
果緒梨               「それでもみつからなかったんだね」

カチッ・・・

おばあちゃん           「・・・?!」
なっちゃん              「あ、ぴったりですよこれ!!」
果緒梨                「わー凄い!」
亜月                  「ねー私にもみせてよー」
おばあちゃん            (まさか・・・)
おばあちゃんE           (嘘じゃ・・・そんなはずは・・・)

おばあちゃん達は顔をあわせ、開けた口がふさがらなかった

ガラガラッ

おばあちゃんC            「失礼ー。みんな準備できたみたいだね。もう始るよ」
なっちゃん                「は、はい、いきましょう」
おばあちゃん              「お、おう・・・」
果緒梨                  「お姉ちゃんの隣うれしいなー」
おばあちゃんE             「が、がんばってくれなお前たち」
亜月                    「まかせてー」
なっちゃん                「が、がんばります」

時間は19時。日も大分沈んだ頃、女達は村の入り口に集まり奉納行列をはじめた